はじめに:なぜ「家計簿」だけでは不十分なのか?
家計簿は、その月の「利益(いくら残ったか)」を測るための**損益計算書(PL)です。
しかし、家計の本当の健康状態を知るには、これまでに積み上げてきた「財産」と「借金」の合計額を把握するバランスシート(BS)**が不可欠です。
例えば、毎月節約を頑張っていても、実は「持っている家電が古すぎて資産価値ゼロ」「ローンの残高が資産を上回っている(債務超過)」という状態では、将来の不安は消えません。
家計のバランスシートを作ると、**「今、自分の家が純粋にいくら持っているのか」**という「純資産」が明確になり、次に何をすべきかが自動的に見えてきます。
ステップ1:家計の「左側」— あなたの「資産」を書き出す
まずは、家の中にある「現金化できるもの(資産)」をすべてリストアップしましょう。ここで重要なのは、**「買った値段」ではなく「今の価値(時価)」**で書くことです。
① 現金・預金
- 銀行の普通預金、定期預金、タンス預金など。
② 投資資産(新NISA、iDeCo、株、投資信託)
- アプリを開いて、現在の評価額を確認しましょう。
③ 動産資産(家電、車、ブランド品、おもちゃ)
- ここがポイント! 以前の記事で解説した通り、使っていない古い家電やブランド品は、リサイクルショップで売ればいくらになるかを想定して記入します。
- もし「5年以上前の家電」ばかりなら、ここはほぼ0円。**「買い替え=資産の入れ替え」**という意識が芽生えます。
④ 不動産(家を持っている場合)
- 今売ったらいくらになるか、査定サイトなどで概算を把握します。
ステップ2:家計の「右側」— あなたの「負債」を書き出す
次に、家計の足を引っ張っている「負債(いつか返さなければならないお金)」を正直に書き出します。
① 住宅ローン・自動車ローン
- 元本だけでなく、今後の利息分も意識すると、**「早期返済の経済効果」**がよりリアルに感じられます。
② クレジットカードの未決済分
- リボ払いや分割払いがある場合は、最優先でデトックスすべき「毒」として計上します。
③ 奨学金・その他の借り入れ
- 親族からの借り入れなども含め、すべてを「見える化」します。
ステップ3:「純資産」を算出し、家計を格付けする
資産(左側)から負債(右側)を引いた残りが、あなたの家計の真の実力である**「純資産」**です。
純資産 = 資産(貯金・株・家など) - 負債(ローンなど)
💡 あなたの家計の「格付け」チェック
- 【格付けA】純資産がプラスで、生活防衛資金が1年分以上ある
⇒ 攻めの投資(新NISA)を加速させるステージです。
- 【格付けB】純資産はプラスだが、負債(ローン)が重い
⇒ 投資と並行して、高金利なローンの繰り上げ返済を検討すべきステージです。
- 【格付けC】純資産がマイナス(債務超過)
⇒ 生活を緊急デトックスし、まずは借金をゼロにすることに全力を注ぐステージです。
まとめ:バランスシートは「未来の地図」になる
一度バランスシートを作ってみると、「毎日のお菓子を100円節約すること」と「不要な車を手放して100万円の負債を消すこと」のインパクトの差が明確に分かります。
大きな視点で家計を捉えることで、細かい節約に疲弊することなく、大きな資産形成へと舵を切ることができるようになります。
2026年、あなたは「お小遣い帳」を卒業し、自分の人生という会社の「経営者」として、確かな資産を築き上げていってください。


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