押し入れの奥に眠っている古いパソコン。データが残っているから捨てられない、どう処分すればいいか分からない…そんな風に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?実は、パソコンは法律で定められた正しい方法で処分する必要があります。
今回は、個人情報を守りながら、安全にパソコンを処分する方法を詳しくご紹介します。
1. なぜパソコンは普通に捨てられないの?
パソコンを燃えるゴミや粗大ゴミとして捨てることは、法律で禁止されています。
その理由は2つあります。まず1つ目は、パソコンの内部に膨大な個人情報が詰まっているからです。住所録やクレジットカード情報、仕事のデータなど、万が一流出すれば悪用されるリスクがあります。
そして2つ目は、パソコンが**「資源」だからです。金、銀、銅などの貴重な金属や、プラスチック、ガラスなど、リサイクルできる資源が多く含まれています。これらを有効活用するため、国は「資源有効利用促進法」**を定めて、メーカーによる回収・リサイクルを義務付けています。
2. 【最も安心】メーカー回収・リサイクルを利用する
これが最も一般的で、データ処理にも安心な処分方法です。パソコンを購入したメーカーが、責任を持って回収し、適切にリサイクルしてくれます。
PCリサイクルマークを確認しよう
あなたのパソコンに**「PCリサイクルマーク」**が付いているか確認してください。このマークは、2003年10月以降に販売された家庭向けパソコンに付いています。
- マークがある場合 リサイクル料金は製品価格に含まれているため、追加費用はかかりません。メーカーのウェブサイトから回収を申し込み、送られてくる伝票を貼って発送するだけ。多くの場合、データ消去も適切に行ってくれるので安心です。
- マークがない場合 2003年9月以前に購入したパソコンにはマークがありません。この場合、リサイクル料金を自己負担する必要があります。料金はメーカーや製品によって異なりますが、目安としてデスクトップ本体で約3,300円、ノートパソコンで約3,300円、ブラウン管モニターで約4,400円程度です。(※料金は変更される場合があります。必ず各メーカーのウェブサイトで最新情報をご確認ください)
3. 【無料で処分】自治体の小型家電リサイクルを利用する
「PCリサイクルマークがないから有料は嫌だな…」という方におすすめなのが、お住まいの自治体による小型家電回収です。
多くの自治体では、公共施設やスーパーなどに小型家電の回収ボックスを設置しています。ここにパソコンを持ち込めば、メーカー問わず無料で処分できます。ただし、注意すべき点が2つあります。
- 回収対象を確認する:お住まいの自治体がパソコンを回収しているか、事前に必ず確認しましょう。
- データ消去は必須:回収ボックスに入れる場合、自分でハードディスクのデータを完全に消去しなければなりません。
この方法を選ぶ場合は、*「データ消去ソフト」*を使いましょう。無料で使えるソフトもありますし、有料のソフトでも数百円~数千円程度で購入できます。ゴミ箱を空にするだけではデータは完全に残っているので、必ず専用のソフトで上書きしてください。
「4. 【売って得する】買い取りサービスを利用する
「捨てるのはもったいない、まだ使えるのに…」という方は、パソコンの買い取り専門店に相談してみましょう。
- 査定は無料:ほとんどの業者が無料で査定をしてくれます。
- データ消去を依頼できる:専門の業者は、安全なデータ消去サービスを提供しています。費用はかかりますが、確実に消去してくれるので安心です。
- 思わぬ価値が見つかるかも:古い機種でも、一部のパーツに価値があったり、希少なモデルとして需要があったりするケースもあります。ダメ元で査定してみるのも良いでしょう。
5. まとめ:捨て活のポイントは「安心・安全」
パソコンの処分は、ただ捨てるだけでなく**「いかに安全に個人情報を守るか」**が鍵になります。手間を惜しまず、メーカー回収を利用したり、専門の業者に依頼したりするのが最も安心です。正しい方法を選んで、家にある不要なパソコンをスッキリ処分し、気持ちの良い「捨て活」を完了させましょう。
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